【魔覇革命】新テーマ解説 ~赤青マジック編~
◆はじめに
ご機嫌どうも、小判です。
アビスレボリューション第3弾「魔覇革命」発売から2週間ほど経過し、競技環境でもその影響が見られるようになってきました。
今回は、「魔覇革命」発売以降、新たなアーキタイプとしても活躍している赤青マジックについて、デッキ構築のポイントや解説をしていきたいと思います。
未だこれといったテンプレ構築が確立していない未開拓のアーキタイプですので、デッキ構築の一助になれるよう分析をしていきます。

◆マジック革命チェンジの特徴
マジック革命チェンジの注目カードは、先の新弾のオーバーレアでもある《芸魔王将カクメイジン》と、《芸魔隠狐カラクリバーシ》でしょう。

  画像1: 芸魔隠狐 カラクリバーシ/【レインボー】《23RP3 6/74》 (1)

マジック革命チェンジの基本戦略は、呪文を絡めつつ革命チェンジによる大型クリーチャーを踏み倒しつつ攻めていくことです。
序中盤で、軽量マジッククリーチャーを展開し、《カラクリバーシ》に革命チェンジ。

    

そして、《カラクリバーシ》の効果で《瞬閃と疾駆と双撃の決断》《音速で本番中にチューニング》を唱えることで、自身をアンタップさせ、そのまま《カクメイジン》へ革命チェンジし、早期に決着を付ける、というのが基本の動きです。

画像1: 瞬閃と疾駆と双撃の決断/【火文明】《DMEX19 12/68》 (1)  画像1: 調律師ピーカプ / ♪音速で 本番中に チューニング/【火文明】《23SD3 5/15》 (1)

基本の動きを簡単におさらいしたところで、次に「赤青マジック」の構築におけるポイントを、デッキの性質と合わせて考えていきましょう。

「赤青マジック」は序中盤とテンポ良くクリーチャーを展開していく必要があり、デッキを構築する上で以下3つのポイントを押さえておくべきでしょう。
⦁ 序盤:革命チェンジ元となる小型クリーチャーに何を採用するか
⦁ 中盤:《カクメイジン》までどう繋げるか
⦁ 終盤:《カクメイジン》で何をするか

⦁ 小型クリーチャーの話
「マジック」群は、小型クリーチャーにも優秀なカードが多いのが特徴で、《テスタロッサ》や《ミュート》のようなルーター能力+αの役割を担えるカードの他にも、《ボンキゴマイム》のような“待ち”のカードや、《Mogi林檎》のように前寄せの能力を持つものまで、幅広く採用が可能です。
全体的に前寄せの環境であれば《ボンキゴマイム/やせ蛙ラッキーナンバーここにあり》による妨害を挟みつつ、リソースをため込んでから攻撃に転じることが可能ですし、全体的に後ろ寄せの環境であれば、《プラチナワルスラS》などを採用し、序盤からアグレッシブに攻める構築にすることも可能です。
小型クリーチャーはいわゆるデッキの基盤になりますので、デッキ構築における最重要ポイントになります。

だからこそ、環境を見極めて適切なカードを採用してあげるのが良いでしょう。
環境が分からないという場合には、基本的にはメタカードを最低限に抑えて、山札を掘り進めるカードを中心に低コストカードを固めることをオススメします。


⦁ 《カクメイジン》の着地に至るまで
また、この「赤青マジック」というデッキは、呪文を絡めつつの中速ビートダウンデッキに分類されますが、その本質は革命チェンジのパッケージと《カクメイジン》で使用する呪文を揃えつつ攻撃するコンボデッキとも捉えることが出来ます。
仮に、3ターン目に《カクメイジン》を出そうと考えた時の要求は、「3ターン目に攻撃可能なマジッククリーチャー」+《カラクリバーシ》+「《カラクリバーシ》に2回攻撃を付与する呪文」+《カクメイジン》+「《カクメイジン》で打つ呪文」の4枚コンボとなります。
※《Mogi林檎》+《Napo獅子》のような一部例外こそありますが…

これらのパーツを早期に揃えるのは、見た目よりも難しいです。そこで必要になるのが「《カクメイジン》着地に必要なパーツを効率よく集める方法」もしくは「《カクメイジン》の着地が遅くなったとしても戦えるようにすること」のいずれかの要素だと考えることが出来ます。
いわゆる「ルーター」に該当するカード、もしくは「サブプランを用意すること」と捉えていただいて差し支えありません。

また、「赤青マジック」がコンボデッキであること、というのは、《カクメイジン》で打つ呪文をどうするべきか、という問題にも通ずるものです。

⦁ 《カクメイジン》で何を唱える?
例えば、《カクメイジン》で《ファイナルストップ》や《ラッキーナンバー》を打って、安全にフィニッシュしたいと考えたとします。
しかし、打つ呪文の事まで考えていても、なかなか手札に都合よく引っ張ってくるのは難しいです。
フィニッシュ用の呪文を持ってくるための《ロジックスパーク》等の呪文を追加で採用することも可能ですが、手打ちが現実的でなく用途がかなり限られています。

ここで肝心なのが、「早期に殴り込んでくる《カクメイジン》はフィニッシュ用の呪文を使わなくても強い」ということです。
これが「赤青マジック」の戦略・構築を考える上で、かなり重要で、早期に《カクメイジン》を着地させて殴り込むのが有効な相手には、呪文がなくても早期に殴り込み、そのまま押し切りに行く。《カクメイジン》の着地が遅くなる、もしくは“溜め”が効く相手であれば、必要なフィニッシュ呪文を探しに行き、揃ったタイミングで殴り込みに行く。という具合で、テンポをずらしてプランを組み立てることができます。
つまり、《カクメイジン》は、「《カラクリバーシ》の2回攻撃付与に使用した《瞬閃と疾駆と双撃の決断》等の呪文+必要に応じた追加の呪文」を唱えるくらいの感覚で問題ないと言えます。


◆構築・解説
ここまでの内容を踏まえた上でのサンプルの構築を用意しました。

 

◎ポイント
《淡いと濃いケローラ/やせガエル 負けるなケローラ スパイラル》
コンボパーツ等を回収するルーター枠を《ケローラ》にしています。
競合相手は《プラチナワルスラS》になりますが、《ボンキゴマイム》の採用に伴い、ルーター枠で盾を詰めるリスクを減らす必要があると考え、《ケローラ》を優先しています。
環境に合わせてのチューニングですね。

《ボンキゴマイム/やせ蛙ラッキーナンバーここにあり》
まさかのやせガエル2匹目。ルーターを酷使して、パーツを集めに行くのがやや非現実的だと感じ、上面で溜めのターンを作りつつ、場合によっては、下面の呪文で面勝負になっても活躍する点を評価し採用しています。

《飛翔龍5000VT》
小型マジックで面を並べる展開になることが多く、踏み倒しメタの影響を受けやすいこのデッキにとっての、メタ対処枠兼サブプランとして採用しています。
《5000VT》を採用する場合、《Mogi林檎》がより光るのですが、今回は枠の都合で見送っています。

《Napo獅子》
《カラクリバーシ》だけでは不足しがちな革命チェンジ元の枚数を補いつつ、ルーター能力と面除去も兼ね備えた俗にいうパワーカード。
競合枠は《トリノドミノ》になるかと思いますが、単色である点と、単体で簡潔している点を評価しての採用になっています。

《本日のラッキーナンバー》《ファイナルストップ》、《単騎》
俗にいうフィニッシュ枠ですが、枚数をかなり落としています。
というのも、ルーター枚数を多めにしていることに加え、《ボンキゴマイム》と《5000VT》の採用に伴って、速度を少し落としているので、必要になる対面では見た目以上に絡みやすくなっています。


◆まとめ
いかがでしたか。
今回は「赤青マジック」の解説をしてみました。
このデッキは中速ビートダウンデッキでありつつ、コンボデッキであるという、かつての「赤青バスター」のようなデッキだと感じています。

「マジック」のカードは文中にも記載したように小型クリーチャーが優秀ですので、採用したい呪文も含めればカスタム性は無限大です。
皆さんも是非色んなカードを試してみてください。

小判でした。また逢う日まで。